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ザガーロの副作用を医師やくすりの適正使用協議会向けと患者向けの説明の違い

更新日:2022年6月22日



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国内の育毛病院ではザガーロの副反応は稀で、肝機能障害や黄疸だけで服用を中止すれば改善すると患者に説明をしていると思いますが、ザガーロの製薬会社GSKが患者への渡す手引き医療や医療従事者向けの使用上注意は2021年8月改定されたばかりでその内容は大きく異なります。



GSKが自社のザガーロのページにリンクを貼る「くすりの適正使用協議会」のHPの記載内容も2021年11月に改定され、医療従事者向け同様に「主な副作用として、性機能不全(リビドー(性欲)減退、勃起不全、射精障害)などが報告されています。」と掲載。

肝機能障害や黄疸は副反応の初期症状と付け加えられています。



更に医療従事者向けの説明には、「服用中止後も継続したとの報告あり」とすら掲載しています。

GSKが医師と患者に行う説明になぜ違いがあるのか?GSKから情報を得ている医師がなぜ患者に対し、肝機能障害や黄疸だけ説明し、服用中止後も継続する恐れがある精神的や性的副反応を伝えないのかはわかりません。



ですが患者以外のGSK、医師、協議会では軽視できない副反応について認識はあります。

実際、フィナ・ザガーロ共にAGA阻害薬の継続服用で自殺衝動や2型糖尿病の発症リスクが上がることは日本の医療従事者向けのサイトに海外の論文が掲載されています。







服用自体でリスクがあることから海外では承認されていないのに、承認している日本では正確な注意が患者に行われていません。

世界でも日本のプロペやザガーロの副反応のリスクに対する医療従事者の軽視や患者への説明不足は酷いです。

ところが海外ではプロペやザガーロなどのAGA薬の副反応のリスクを示す論文がいくつも発表されており、一部は日本の医療従事者向けの論文翻訳サイトにも、「鬱や自殺衝動・糖尿病の発症リスク」の論文などが掲載されています

育毛医療の専門学会の国際学会(ISHRS)の加盟国の中で、ザガーロは日本と韓国の2国だけでしか育毛薬として承認されていません。

その為、ザガーロの副反応の研究はPFSほど、世界規模で行われていないのですが、日本でザガーロを育毛薬として製造販売しているGSKの患者向けの使用上注意でも「10人中1人は服用中止後も性欲減退やED症状が続く」と記載しています。



日本で育毛医療に携わる従事者が専門サイトに日本語で掲載されているAGA薬のリスクについて言及した論文やGSKの使用上注意の記載内容を知らないのかはわかりません。



2018年10月、プロペシア(プロペ)を開発したメリク社のサウジアラビア(SA)の支社の医薬安全情報部局長名で、同国でプロペを処方する医療従事者向けに秘匿文書扱いで「プロペによるED、鬱や自殺情動の注意」を配布していたことが2022年3月にプロペシア(プロペ)の副作用や後遺症のポストフィナステリドシンドローム(PFS)の患者の救済や研究を援助するPFS財団が、サウジアラビア食品医薬局(SFDA)のデータベースで発見しました。

右下に「Confidential」 秘匿扱いと記載されています。

メリクが副反応を認め、医療機関向けにプロペの副反応へ注意喚起をしているだけでなく、それを秘匿扱いにしていることが大きな問題として取り上げられました。

「EDや鬱、自殺情動の症状を患者がした場合、すぐに服用を中止して、専門科の受診を薦める」と記載されていました。

この注意喚起は秘匿扱いだった文書をSFDAが開示していた為、偶然発見されたものです。

サウジ食品医薬局のデータベースにアップロードされていた秘匿扱いでプロペシアの副作用の注意喚起を医療関係者に配布されていたことを示す根拠です。

同様の文書が他国でも配布されているか現時点で不明ですが、問題は一般への注意喚起は行わず、秘匿にして医療関係者だけに配布していることです。

一般の車や家電のリコールも通常は一般向けに公表されています。

メリクはプロペの問題をサウジアラビアだけでなく、どの国でも医療従事者だけに「秘匿」で注意喚起をするのではなく、一般にも公表するべき問題です。

AGA薬を処方する医師も効果や有効性ばかりの説明を重視するのではなく、リスクについての事前に十分説明を行えば、副作用や後遺症に苦しむ患者も軽減できるはずです。

ところがこれだけ多くのプロペシアやザガーロの副作用や後遺症の研究や論文が世界で発表されているにも関わらず、そのような配慮が患者に提供されていません。


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