2020年以降、低出力レーザーの育毛効果を証明するいくつかの論文が発表されています。
海外では低出力レーザーが男性・女性型脱毛症や円形脱毛症にも有効であるというのが当然であると専門家での間でも認知されており、2022年3月に開催された米国皮膚科学会でも「低出力レーザーの育毛効果」についての講義が1時間行われました。

その中でも注目の論文を紹介します。
2021年に形成美容外科の学術し掲載された

PubMed, MEDLINE, Embase, PreMEDLINE, Ebase, Clinicaltrials.gov, Scopus database, and Cochrane など、世界中の学術論文を掲載する8つの医療データベースにおいて低出力レーザーの男性・女性型脱毛用に関連した論文が298件。うち、低出力レーザーのみに特化した論文が136件。
その中でも二重盲検法を元に、低出力レーザーの有効性が検証された23件の論文に掲載されたデータを改めて分析したところ、「低出力レーザーは副作用もなく、男性・女性型脱毛症に有効」との結論を発表しています。

2021年には世界的な美容メーカーのロレアル社と米国のLight BioScienceが共同で低出力レーザーの育毛作用を検証するにあたって、脱毛した箇所の皮膚を皮膚生検査で採取。
この臨床試験では男性・女性型脱毛症に加え、円形脱毛症の患者も参加。
低出力レーザーの照射前と照射後では、脱毛要因とされる、AP1/FOSBメッセンジャーRNAやCD69mRNAが消失し、円形脱毛症や多発性脱毛症の頭皮で検出されるAP1/FOSBメッセンジャーRNAやCD69mRNAがT型細胞(Tリンパ球)50%の減少したことが確認されました。
他の育毛法ではAP1/FOSBメッセンジャーRNAやCD69mRNAが消滅するような作用は確認されておらず、特に円形脱毛症の場合、Tリンパ球が異常を起こし、正常な毛根の細胞を攻撃することで、脱毛を起こります。

2019年のマイアミ大学医学部が発表した「円形脱毛症に対する単剤療法の有効性のメタアナリシス解析(メタ解析)でどのような治療法が有効」というデータが発表されました。
特に、円形脱毛症や多発性脱毛の中~重症度の高いケースにはSADBE療法よりも、低出力レーザーのほうが、高い成果が期待できるというデータが信用性がもっとも高いと言われているメタアナリシス解析によって確認されています。
メタアナリシス解析とは、医学的根拠の中でもっとも信頼度が高い医学的エビデンスとされています。
中度~重症度の高い円形脱毛症では、治療の効果や有効性の順位は1. DPCPが87.9%. 2.低出力レーザーが(77.9%) という結果が証明されています。
日本でもっとも利用されているSADBEは49.7%という結果でした。
DPCPやSADBEで効果が無かった方も、低出力レーザーであれば、Tリンパ球を減少させ、円形脱毛症の進行を抑えるだけでなく、髪の回復効果も期待できます。


塗布用ミノキシジルを低出力レーザーに追加
注目すべきポイントが低出力レーザーの効果のブースター(効果を増進)として、塗布用のミノキシジルが有効であることも確認されました。
日本では長年、国際的にも育毛効果が認可されていないミノキシジルタブレットやザガーロを患者に推奨してきましたが、低出力レーザーの効果も認められ始めており、日本の医療従事者向けの業界専門誌のBella Pelle の「次の美容医療」の特集で2022年2月号でCapillusをご紹介いただきました。最先端の治療法や医療美容機器の情報を発信する業界誌です。

今回は薄毛などの頭髪医療に関連する製品の一つとしてCapillus RXをご紹介いただきました。
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