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裁判証拠開示で判明したメリク社とFDAが改定しなかったプロペシアの自殺衝動の真実 重要

更新日:2022年6月20日

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2021年2月4日 プロペシアの副作用の裁判で提出された資料が開示され、製薬会社が副作用などの報告を受けながら、鬱や自殺衝動などの注意書き掲載を反対していたことがロイターの報道でわかりました。


ロイター社がプロペシアの副作用の裁判資料の開示請求が認められ、2021年2月4日に開示された報道記事

ロイター社がプロペシアの副作用の裁判資料の開示請求が認められ、2021年2月4日に開示された報道です。

2011年にプロペシアの使用上の注意ラベルの改定の際、米国食品医薬局(FDA)にはプロペシアやフィナステリドジェネリック薬に対し、700件を超える自殺や自殺衝動の報告が上がっており、その内100名が死亡していた事実を知りながら注意書きに追記しなかったことが裁判証拠の開示で判明。

米国において、2020年の時点で2015年の120万人だった利用者の倍の240万人がプロペシアを服用しているというデータがあります。

EUやカナダの医薬品省庁が管轄するプロペシアやフィナステリド製剤にはすでに、鬱や自殺衝動が副作用の症状として注意書きに含まれています。

ところが米国内のフィナステリド製剤には自殺衝動などは2021年の現在でも追記されていません。

2009年、メリク社の内部リスクマネージメント部門では、200件を超える鬱や自殺衝動についての報告が上がっていたことが今回判明しました。

その際、重症化している鬱や自殺衝動の件数が少ないとメリク社は判断。

2011年、FDAがメリク社に対し、鬱や自殺衝動を注意書きに加えるべきと提言をしたものの、メリク社は自殺と認定された件数が少ないと反論。 FDAもメリク社の意見を受け入れ、自殺衝動を注意書きに含めなくても良いと判断したようです。

プロペシアが1997年に承認された際、性障害については4%の確率で発症するものの、服用を中止をすれば、回復すると発表していました。

ところが2009年の社内のリスクマネージメント報告書の中には、服用中止後も性障害の症状が継続することを把握していたようです。

2010年にハーバードメディカルスクールのジョージアーウィング博士が世界で初めて、プロペシアの副作用の論文を発表。

2012年には注意書きを再度改定。「服用中止後も勃起障害やリビドー、射精障害、オーガズム障害が継続する恐れがある」を追記したいとメリク社の要望をFDAが承諾しました。ところが、この時点でもメリク社はフィナステリド製剤とこれらの症状を関連する科学的根拠はないと説明していました。

1997年~2010年の13年間で、470億円を売り上げ。これはアメリカ国内でだけであり、日本では3年間で160億円以上売り上げていました。

全世界での売り上げやジェネリックフィナステリドを含めれば何千億の売上を上げています。

アーウィング博士の論文やメリク社が自ら行った2012年の注意書きの改定。ポストフィナステリドシンドローム財団の設立により、プロペシアの副作用や後遺症に世間が注目。

1100件の集団訴訟が起こされ、5億円で和解が成立しました。

重要ポイント 1

プロペシアの薬事特許が切れる2010年までの間、プロペシアの性障害や自殺衝動などが服用を中止してからも継続する恐れがあることをメリク社の社内でも話し合われていたこと。

その事実を知りながら、注意書きの変更を認めず、現在でも因果関係はないと説明を続けています。

何百億、何千億の売上を上げた薬の集団訴訟が5億円ほどの和解金で、メリク社が以前より性障害や鬱、自殺衝動などの副作用や後遺症のリスクを把握していたことを隠せるのであれば安上がりと感じたはずです。

それ以上に問題は、和解金を払い、PL法を盾に、裁判で提出された証拠の開示をさせないことで、「プロペシアが承認された早い段階で、副作用や後遺症の事実」をメリク社はわかっていたことを隠そうとしていたことです。

重要ポイント 2

現在でも日本では「プロペシアの副作用は存在しない」、「発症率は僅か」、「服用を中止すれば回復する」という説明がされています。

この言葉を信じ、育毛治療にはAGA薬が安全で不可欠であると多くの方は信じています。

薄毛は人によっては、性障害や鬱よりも怖い病気と考え、副作用や後遺症のリスクを冒しても内服すると判断される方もいます。

ですが皆さんが想像するよりも、高い確率で発症し、重症化する恐れがあります。

ザガーロが日本と韓国以外で育毛薬として承認されないのは、フィナステリドよりも薬効が強く、5aリダクターゼのⅠ型Ⅱ型の両方を抑制するデュタステリドのほうが副作用や後遺症の懸念が高いからです。

事実、国内で行われたザガーロの副反応の発症率はプロペシアを上回ることも公表されています。

製薬会社と利益関係がない、世界中の研究者や大学が、医学的根拠(エビデンス)を元に、性的異常から心身的影響についての論文を発表しています。

上記以外にも、プロペシアの副作用にまつわる複数の研究や報道を以下にまとめてあります。



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